中古品の購入経験者は5割以上となり、昨年対比7.1pt上昇
約4割が「メルカリ利用により、環境や社会課題を意識するようになった」と回答、昨年対比約10pt上昇
メルカリ総合研究所(運営:株式会社メルカリ)は、全国の男女3,000名を対象に「サステナビリティ関連の意識・行動変容とフリマアプリ利用の相関に関する調査」を実施しました。
2030年までに持続可能な社会を実現するための重要な指針として、気候変動への対応や循環型社会の実現など、社会課題解決に向けた取り組みが世界的に行われています。株式会社メルカリは2013年の創業時から「限られた資源が大切に使われ、誰もが新たな価値を生みだせる社会への貢献」を目指しています。また、2019年より豊かな社会を目指すために取り組むべき重点課題として「循環型社会の実現/気候変動への対応」をはじめとした5つのマテリアリティを策定し、繰り返し利用可能な梱包材「エコパック」の提供※1やサステナビリティレポートの発行※2など、サステナビリティに関する取り組みを継続的に行っています。
2022年度版サステナビリティレポートによると、メルカリJPとメルカリUSのお客さまが「メルカリ」で衣類を取引したことによって、2021年は約48万トンのCO2の排出を回避できたことが推計でわかりました。※3
フリマアプリ「メルカリ」の累計出品数は25億品以上、月間利用者は2,000万人以上と利用者が拡大する中で、「メルカリ」の利用がサステナビリティへの意識や行動にどのような変化をもたらしているのかを明らかにすべく、調査を実施しました。
(なお、本調査は2020年より毎年実施しており今年度で3回目の実施となります)
※1:メルカリグループ、循環型社会の実現を目指し繰り返し利用可能な梱包材「エコパック」を3年ぶりに提供開始(https://about.mercari.com/press/news/articles/20220602_ecopack/)
※2:メルカリのサステナビリティ戦略(https://about.mercari.com/sustainability/)
※3:2022年度版サステナビリティレポート(https://about.mercari.com/press/news/articles/20220809_sustainabilityreport/)
【結果サマリー】
1) 「サステナビリティ関連の意識」
- 「環境問題に関心がある」と回答した人は54.6%と昨年対比+4.7pt。また、「メルカリ」で出品および購入を行っている人の55.9%が「環境問題に関心がある」と回答し、全体より1.3pt関心が高い。
- 「メルカリ」に対するイメージを聞いたところ、「利用者/使える場所が多い」「流行っている」が上位。58.9%が「メルカリを使うことはサステナブルだと思う」と回答。
- 「メルカリ」利用によるサステナビリティや購買行動に対する意識の変化は、1位「ものを大切に扱うようになった」60.2%、2位「新品にこだわらなくなった」53.9%という結果に。昨年対比で最も変化があったのは「環境や社会課題を意識するようになった」42.1%(昨年対比+9.5pt)という回答。
2) 「サステナビリティ関連の行動」
- 環境問題解決の行動に関して、89.8%が「行動をとっている」と回答。
- 昨年対比で変化が大きい“不要品の扱い”や“購買行動”TOP3はは、1位「不要になったものはリサイクルに出す」28.2%(昨年対比+4.7pt)2位「不要になったものはフリマアプリやオークションサイトで売る」22.0%(昨年対比+2.4pt)3位「不要になったものは捨てないで人に譲る」17.1%(昨年対比+1.6pt)という結果に。捨てる以外の選択肢や商品購入時における行動の変化が伺える。
- 「まだ使える不要品をごみとして処分する」と回答した人は73.0%となり、昨年対比2.8pt減少。その中でも「メルカリ」で出品および購入を行っている人の場合は61.6%と全体より11.4pt低い。
- 53.1%が「直近1年間で中古品を購入した経験がある」と回答(昨年対比+7.1%)。商品カテゴリー別に見ると、昨年対比で最も変化が大きい商品は「洋服」(19.7%、昨年対比+6.7pt)。
- メルカリが8月16日に発表した「2022年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」に関する意識調査においても、中古品への抵抗感がない人が増加している結果が出ており(前回調査対比+5.9pt)※4、中古品に対する意識や購買行動の変化が顕著に伺える結果となった。
※4:「2022年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」に関する意識調査のデータ引用(https://about.mercari.com/press/news/articles/20220816_consumersurvey/)
【調査監修:株式会社日本総合研究所 創発戦略センター シニアマネジャー橋爪 麻紀子氏】
経歴
上智大学卒、英国マンチェスター大学大学院 開発政策マネジメント研究院修了。株式会社NTTデータ、独立行政法人国際協力機構 を経て、2012年4月に株式会社日本総合研究所に入社。企業・事業のESG評価を実施する傍ら、ビジネスを通じた社会的インパクト創出に関する調査研究、コンサルティング、サステナビリティ分野の人材育成に従事。
コメント
相次ぐ異常気象、長引くコロナ禍、資源・エネルギー問題に起因する物価高騰といった様々な社会環境の変化によって、「モノを大切に使おう」「長く使えるモノを買おう」「使わないモノは誰かに譲ろう」といった生活者の意識が社会全体で高まりつつあります。そうした生活者の購買・消費意識が変化するなか、今回の調査ではメルカリが提供するフリマアプリの利用によって、「モノを大切に扱うようになった」「新品にこだわらなくなった」など、生活者の購買・消費行動がよりサステナブルなものへ少しずつ変容していることがわかりました。さらに、フリマアプリの利用を通じて、利用者が「メルカリを使うことはサステナブルだと思う」と、自分の行動がサステナブルな社会の実現に貢献しているというポジティブな「気づき」を得ていることは興味深い結果です。
循環型社会の実現のためには、企業側の原料調達や生産・流通工程における環境負荷を減らす努力に加え、生活者側によるモノの購入、消費、廃棄までのプロセスをいかにサステナブルなものにできるかが重要なポイントです。企業のESG配慮が主流化しつつあるなか、自社の取り組みだけを追求するのではなく、いかにして生活者や社会全体のステークホルダーを巻き込んだ事業活動を実行できるかといった点は、企業のサステナビリティの取り組みにおいて、今後ますます重視されるようになるでしょう。「メルカリ」というフリマアプリが、より多くの利用者に環境、サステナビリティに関する「気づき」を与え、購入、消費、廃棄のプロセスにおける行動変容を促すことで、循環型社会の実現に貢献するマーケットプレイスとしてその利用がさらに拡大していくことに期待しております。
調査結果詳細
・調査対象 :全国15~69歳の男女 3,000名
・調査方法 :インターネットリサーチ
・調査時期 :2022年6月10日(金)~6月11日(土)
※グラフ内の数値は小数点第二位以下四捨五入
調査結果詳細
1) 「サステナビリティ関連の意識」
「環境問題に関心がある」と回答した人は54.6%と昨年対比+4.7pt。
また、「メルカリ」で出品および購入を行っている人の55.9%が「環境問題に関心がある」と回答し、全体より1.3pt関心が高い。
気候変動問題や資源の枯渇問題など、環境問題への関心があるか質問をしたところ、「環境問題に関心がある」と回答した人は54.6%となり、昨年対比4.7pt上昇したことがわかりました。また、性・年代別でみると男性60代が66.9%と最も高く、女性20代が39.9%と最も低い結果になりました。
「メルカリ」で出品および購入を行っている人の場合、55.9%が「環境問題に関心がある」と回答。全体(54.6%)より1.3pt高く、比較的「メルカリ」の利用者は、環境問題への関心が高いことがわかりました。
「メルカリ」に対するイメージを聞いたところ、「利用者/使える場所が多い」「流行っている」が上位。58.9%が「メルカリを使うことはサステナブルだと思う」と回答。
「メルカリ」に対するイメージについて質問をしたところ、最も多い回答は「メルカリは利用者が多い/使える場所が多い」72.5%、次に「メルカリは流行っている」70.4%、「メルカリは便利である」65.9%となりました。58.9%が「メルカリを使うことはサステナブルだと思う」と回答しました。背景としては、「新品じゃなくてもいい」という新しい選択肢を訴求するテレビCM※5や、継続的に発信しているサステナビリティへの取り組みなどにより、「メルカリを利用することがサステナブルだと思う」という認知が高まっていると推察されます。
「メルカリ」利用によるサステナビリティや購買行動に対する意識の変化として、昨年対比最も変化が高かったのは「環境や社会課題を意識するようになった」42.1%(昨年対比+9.5pt)という結果に。
「メルカリ」を利用したことによる意識の変化について質問をしたところ、サステナビリティや購買行動に関わる設問項目で最も高かったのは「ものを大切に扱うようになった」の60.2%でした。次に、「新品にこだわらなくなった」53.9%となりました。また、昨年対比で最も変化が大きい項目は、「環境や社会課題を意識するようになった」で9.5pt上昇しました。
2) 「サステナビリティ関連の意識」
環境問題解決のためにとっている行動について聞いたところ、89.8%が「環境課題解決のための行動をとっている」と回答。
不要品の扱いや購買行動に関する質問では、昨年対比で「不要になったものはリサイクルに出す」28.2%(昨年対比+4.7pt)、「不要になったものはフリマアプリやオークションサイトで売る」22.0%(昨年対比+2.4pt)、「不要になったものは捨てないで人に譲る」17.1%(昨年対比+1.6pt)という結果に。
捨てる以外の選択肢や商品購入時におけるサステナビリティへの行動変化が上昇。
普段の生活の中で環境問題の解決のための行動をとっているか質問したところ、89.8%が「環境課題解決のための行動をとっている」と回答しました。
不要品の扱いや購買行動に関して、昨年と比較したところ変化が大きかった個別項目は、「不要になったものはリサイクルに出す」28.2%(昨年対比+4.7pt)、「不要になったものはフリマアプリやオークションサイトで売る」22.0%(昨年対比+2.4pt)、「不要になったものは捨てないで人に譲る」17.1%(昨年対比+1.6pt)という結果となり、捨てる以外の選択肢や商品購入時におけるサステナビリティへの行動変化が伺えました。
不要品をごみとして処分する割合を聞いたところ「まだ使える不要品をごみとして処分する」と回答した人は73.0%と昨年より2.8pt減少。その中でも「メルカリ」で出品および購入を行っている人は61.6%と全体より11.4pt低い結果に。
自分あるいは家族が持っていて、まだ使えるが不要になったモノをどのように処分しているか質問をしたところ、「まだ使える不要品をごみとして処分する」と回答した人は73.0%で昨年対比2.7pt減少した結果になりました。また、「メルカリ」で出品および購入を行っている人は61.6%と全体(73.0%)より11.4pt低いことがわかりました。
中古品の購買行動に関して、53.1%が「直近1年間で中古品を購入した経験がある」と回答(昨年対比+7.1%)。商品カテゴリー別に見ると、昨年対比で最も変化が大きい商品は「洋服」(19.7%、昨年対比+6.7pt)。
直近1年間で中古品を購入した経験があるか質問をしたところ、53.1%が経験ありと回答。昨年対比7.1pt上昇し、半数以上の人が経験があることがわかりました。個別商品に関しては、1位「本・雑誌・漫画」22.0%(昨年対比+5.2pt)、2位「洋服」19.7%(昨年対比+6.7pt)、3位「ゲーム・おもちゃ」13.6%(昨年対比+3.6pt)、「CD・DVD・ブルーレイ・レコード」13.6%(昨年対比+3.4pt)の順となりました。また、「洋服」は昨年対比6.7pt上昇し、最も変化が大きいことがわかりました。
「メルカリ」でも2020年4月の緊急事態宣言下では、エンタメ・ホビーなど家の時間を楽しむ商品の取引が大きく伸長しメンズ・レディースなどアパレル系の取引が縮小傾向でしたが、2022年1〜3月以降、行動制限の解除により外出機会が増えた影響を受け、メンズ・レディースなどアパレル系の需要が回帰傾向※6にあります。
また、メルカリが8月16日に発表した「2022年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」に関する意識調査においても、中古品への抵抗感がない人が前回調査対比5.9pt上昇しており、購買行動でも中古品の浸透が顕著に伺える結果となりました。
※5:新テレビCM「メゾンメルカリ・新品じゃなくても」篇(https://about.mercari.com/press/news/articles/20210930_maison_mercari_cm/)
※6:2022年6月期 第3四半期決算発表より