Positive Impact

メルカリのポジティブインパクト(削減貢献量)

メルカリの事業を通じて生まれたポジティブインパクト (削減貢献量)を公開しています。

「メルカリ」の取引を通じて生まれたポジティブインパクト(削減貢献量)

FY24.6 日米合計で年間約69万トンの温室効果ガスの排出を回避*1

「衣類」、「電子機器(PC、タブレット、スマートフォン」、「メディア(本、CD、DVD 等)」、「バッグ」、「靴(〜2024年:スニーカーのみ、本年よりスニーカーを含む靴関連分類を対象)」、「洗濯機(本年より追加)」の7つのカテゴリー*2を対象に削減貢献量の算出を行った結果*3、「メルカリ」を通じて日米合計で年間約69万トンの温室効果ガスの排出を回避できることがわかりました。これは東京ドーム約285杯分の容積や約7,900万本もの杉の木が1年間に吸収するCO2量に相当します。*4、5

削減貢献量の考え方

新しい製品の消費には、原材料の採取から廃棄に至るまで、多くの環境負荷が発生します。メルカリでは、中古品を新品の代替として活用することで、これらの環境負荷の削減に貢献できると考えています。そこで、メルカリでの取引によって新品取引がどれだけ抑制され、社会全体の環境負荷をどれくらい削減できたのかを、温室効果ガス(green house gas, GHG)の「削減貢献量」として算出しました。

削減貢献量の算出方法

LCAとはLife Cycle Assessment(ライフサイクルアセスメント)の略で、製品やサービスのライフサイクル全課程(生産~流通~消費~廃棄)における環境負荷を定量的に評価する手法です。削減貢献量の算出には、LCAの概念を用います。

「①新品を購入した場合」と「②メルカリで中古品を購入した場合」の2つのシナリオのGHG排出量を比較し、その差分を削減貢献量と定義しました。具体的には、①新品を購入した場合には、製品全過程にかかる環境負荷量、②メルカリで中古品を購入した場合には、メルカリを通じて取引される中古品の流通、および中古品の消費にかかる環境負荷量を、それぞれ算定範囲として設定・計算し、その差分を算出しています。さらに、中古品の取引件数すべてが新品の製造抑制に繋がるとは限らないため、「置き換え率(displacement rate)」の概念を取り入れています。これは、メルカリで購入することでどれくらい新品の購入が抑えられたのかを示す割合で、お客さまアンケートの回答結果を用いて算出しています。
これらの算出にあたっては、メルカリの研究開発組織「mercari R4D Lab」で算定方法を構築しております。*6、7

削減貢献量の推移

事業を通じて生まれたポジティブインパクト(削減貢献量):衣類

メルカリを通じて不要となった4.3万トンの衣類が出品され、新たな価値を見出すことで、廃棄を回避できています。これは、日本の年間衣類廃棄量の約7.7%を占めます。*10 メルカリで衣類を1着取引することで、平均約9.6kgの温室効果ガスの排出を回避でき、さらに新品のみ使用する場合と比較して衣類の平均使用年数は3.2年増加します。*11
不要になったものでも、メルカリを通じて新たな価値へとつながります。一人ひとりの「メルカリ」での取引は、「捨てる」をへらし、資源循環に貢献します。


※1:US版メルカリのGHG排出削減貢献量は、JP版メルカリのデータの算出に用いた根拠(日本のカテゴリー別排出係数および利用者調査結果)に基づき算出
※2:2024年4月-2025年3月におけるJP版メルカリとUS版メルカリの「衣類(レディース、メンズ、キッズ・ベビー」、「PC」「スマートフォン」「タブレット」「本・雑誌・漫画」「CD・DVD・BD」「バッグ」「靴(スニーカー含む)」「洗濯機」のカテゴリーで取引完了となった中古品を対象商品に設定
※3:
・新品代替中古品のリユースによるGHG削減貢献量=新品使用によるGHG量ー商品リユースによるGHG量=(中古品相当の新品件数×新品GHG排出量)ー(中古品件数×中古品GHG排出量)
・電子機器のリユース(商品寿命の延長)によるGHG排出削減効果=新品のみ使用(ベースライン)によるGHG量-商品リユース(R2シナリオ)によるGHG量=(ベースライン時の使用件数×新品GHG排出量)ー(R2シナリオ時の商品件数×新品~中古品のGHG排出量)
※4:ドーム1杯分のCO2量 :約2436t-CO2 (東京ドームの容積:124万m3=124 万 kL、1mol=22.4L=44g-CO2, 出典:東京ドーム https://www.tokyo-dome.co.jp/faq/dome/
※5:林野庁HP「森林はどのぐらいの量の二酸化炭素を吸収しているの?」より
https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/ondanka/20141113_topics2_2.html
※6:メルカリお客さまアンケート概要
【衣類・スニーカーカテゴリー】
・期間 :2023年1月30日~2月3日
・対象者:メルカリアプリ上で衣類カテゴリーで出品または購入した方
・方法 :メルカリアプリ内調査
・回答者数:出品者18,137人、購入者13,696人
【電子機器カテゴリー】期間 :2023年1月19日~1月25日
・対象者:メルカリアプリ上で電子機器カテゴリーで出品または購入した方
・方法 :メルカリアプリ内調査
・回答者数:出品者16,174人、購入者10,699人
【本・音楽カテゴリー】
・期間 :2023年6月26日~7月2日
・対象者:メルカリアプリ上で本・音楽カテゴリーで出品または購入した方
・方法 :メルカリアプリ内調査
・回答者数:出品者4,264人、購入者2,812人
【バッグ】
・期間 :2025年3月15日~3月23日
・対象者:メルカリアプリ上でバッグ関連カテゴリーで出品または購入した方
・方法 :メルカリアプリ内調査
・回答者数:出品者1,187人、購入者867人
【靴】
・期間 :2025年3月15日~3月23日
・対象者:メルカリアプリ上で靴関連カテゴリーで出品または購入した方
・方法 :メルカリアプリ内調査
・回答者数:出品者780人、購入者1,151人
【洗濯機】
・期間 :2025年5月17日~5月26日
・対象者:メルカリアプリ上で洗濯機関連カテゴリーで出品または購入した方
・方法 :メルカリアプリ内調査
・回答者数:出品者509人、購入者213人
※7:GHG排出量の算出に用いた物質・エネルギーのGHG量は主にLCIデータベース「IDEA v3.3」より引用
※8:家庭のエアコン使用1時間あたり 0.36kg/h 環境省「デコ活データベース」より https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/decokatsu_db/
※9:ペットボトル(500ml)を製造し、廃棄・リサイクルするのにかかる排出量0.119kg/本  環境省「リユース可能な飲料容器およびマイカップ・マイボトルの使用に係る 環境負荷分析について」P.17より https://www.env.go.jp/recycle/yoki/c_3_report/pdf/h23_lca_01.pdf
※10:2024年4月-2025年3月におけるメルカリの「レディース」「メンズ」「キッズ」カテゴリーの「衣類」で出品完了した商品数(日本国内のみ)より算出。衣類の重量は、経済産業省のデータを参照。(出典:経済産業省「繊維産業活性化対策調査」https://warp.da.ndl.go.jp/collections/info:ndljp/pid/1621320/www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g20523b01j.pdf
※11:環境省の「デコ活データベース」におけるオンラインでリユース品の衣類を購入するアクションでは、中古品のワイシャツが新品を完全に代替するという前提で1着あたり9.5㎏の削減効果を算定している。これに対しメルカリでは、多様な衣類を対象とし中古品と新品の代替関係をメルカリの利用者調査に基づく「置き換え率」で考慮し算出するなど前提が異なる