2022.8.9
プレスリリース

メルカリ、2022年度版 サステナビリティレポートを公開

〜メルカリでの取引によって年間約48万トンのCO2排出を回避、出品されたことで回避できた衣類廃棄量は日本における年間廃棄量の約8.8%〜

株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は、本日、2022年度版サステナビリティレポート「FY2022.6 SUSTAINABILITY REPORT」(以下、サステナビリティレポート)を公開しましたので、お知らせいたします。
https://merc.li/6DbRPjaxa

メルカリは限られた資源が大切に使われ、誰もが新たな価値を生みだせる社会の実現に貢献したいと考えています。その一環として、事業や企業活動を通じて環境や社会にポジティブな影響を与えるさまざまな活動に取り組んでおり、2020年より年に一度、こうした活動をまとめたサステナビリティレポートを発行しています。

2022年のサステナビリティレポートでは、初めて環境に関するポジティブインパクト(メルカリの事業を通じて生まれた環境貢献量​​)の算出・開示を行いました。
また、各マテリアリティ毎の取り組み実績を中心にまとめています。そのうち、マテリアリティ1「循環型社会の実現/気候変動への対応」の温室効果ガス排出量において今年度はScope1+2は75%削減目標を達成し、2030年までにScope1+2を100%削減目標・Scope3を付加価値あたり51.6%削減目標を新たに設定しました。本目標はSBT(Science Based Targets※1)の目標に沿って策定しており、この目標値にて、2023年6月までにSBT認定を取得する予定です。
さらに、今年度よりTCFD提言※2に基づく情報開示を行っております。
※1 Science Based Targetsは、パリ協定(世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準(Well Below 2℃)に抑え、また1.5℃に抑えることを目指すもの)が求める水準と整合した、5年~15年先を目標年として企業が設定する、温室効果ガス排出削減目標のことです。
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/intr_trends.html

※2 気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)

ポジティブインパクトの概要

メルカリの中で最も取引量が多い衣類カテゴリー※1を対象に算出した結果、メルカリJPとメルカリUSのお客さまがメルカリで衣類を取引したことによって、2021年は約48万トンのCO2の排出を回避できたことが推計でわかりました。約48万トンのCO2排出量は、東京ドーム約200杯分の容積※2に相当します。また、直近3年間において排出を回避できたCO2量は衣類カテゴリーだけでも合計約140万トンにおよび、事業成長とともに循環型社会の実現に着実に貢献することができていると考えています。

そして、メルカリJPにおいて出品されたことで回避できた衣類廃棄量(重量)は約4.2万トン※4でした。これは日本で1年間に捨てられる衣類の総量48万トン※5の約8.8%に相当します。
使わなくなった衣類も、捨てずにメルカリで出品したり購入したりすることができれば、環境負荷を減らし、循環型社会の実現に近づくことができます。

※1 2019年4月-2022年3月の3年間におけるメルカリJPとメルカリUSの「レディース」「メンズ」「キッズ」のカテゴリーで取引完了となった中古品を対象商品に設定。メルカリにおいて取引量が最も多く、算出データも揃っていることから、第一弾として「衣類」カテゴリーを対象に算出を実施(監修:東京大学 価値交換工学社会連携研究部門 特任研究員 文多美)。今後、製品カテゴリ別中古品再利用による環境影響の研究を中長期プロジェクトとして継続していく予定。
※2 当該カテゴリーで取引された商品が、新品の代わりに利用されたと仮定したことで回避できるCO2排出量を、調整係数をかけて製品ライフサイクル(生産・流通・使用・廃棄)を考慮して算出。(回避できるCO2排出量=(中古品に相当する新品を使用した場合のCO2排出量)ー(中古品を使用した場合のCO2排出量))。衣類のCO2排出原単位は環境省のデータを参照(出典:環境省「ファッションと環境調査結果」
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/goodpractice/case25.pdf)。メルカリUSのCO2排出量の分析結果においても環境省のデータを参照して推計。
※3 ドーム 1 杯分の二酸化炭素 :2436t-CO2 (東京ドームの容積:124 万 KL、1mol=22.4L=44g-CO2, 出典:東京ドーム https://www.tokyo-dome.co.jp/faq/dome/

※4 2021年4月-2022年3月におけるメルカリJPとメルカリUSの「レディース」「メンズ」「キッズ」カテゴリーで出品完了した商品数より算出。衣類の重量は、経済産業省のデータを参照(出典:経済産業省「繊維産業活性化対策調査」https://warp.da.ndl.go.jp/collections/info:ndljp/pid/1621320/www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g20523b01j.pdf)。メルカリUSの重量においても経産省のデータを参照して推計。
※5 出典:環境省サステナブルファッション(https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

「プラネット・ポジティブ」な世界を目指して

電力や資材など、さまざまな地球資源は人々が暮らすため、そして私たちメルカリが事業を営むためにも必要不可欠なファウンデーション(基盤)です。しかし今、人類は生態系が再生する速さよりも1.6倍速く自然資源を消費していると言われており、限りある資源が大切に使われる循環型社会を実現することは必ず達成するべき目標であると考えています。
私たちメルカリは、誰かにとって不要になったモノが他の必要な人のもとに届くマーケットプレイスです。そのため、メルカリを使っていただく方が増えれば増えるほど、環境にポジティブな変化を与えることができます。さらにこういったリユースの体験やサステナビリティへの関心の高まりなどから、人々の買う・使う・捨てることに対する意識が少しずつサステナブルに変わることで、モノの生産や販売のあり方がアップデートされ、バリューチェーン全体への変化につながります。こうした変化を世界中で起こしていくことで循環型社会の実現に寄与するだけでなく、環境負荷軽減・気候変動への対応にもつながると考えています。
地球資源の限界を意味する「プラネタリー・バウンダリー」という概念が広がるなか、私たちは事業を通じて地球環境に対してポジティブなインパクトを生みだし続けていくことで環境課題の解決に貢献したいという思いを「プラネット・ポジティブ」という言葉で表現しました。今後もメルカリは、あらゆる人が可能性を発揮できる社会に向けて、プラネット・ポジティブを追求していきます。
※「生きている環境レポート2020」/WWF(https://www.wwf.or.jp/activities/data/lpr20_01.pdf

 

メルカリは今後も事業や企業活動を通じて、限られた資源が大切に使われ、誰もが新たな価値を生みだせる社会の実現に貢献してまいります。