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2020.8.26
プレスリリース

メルカリ、「マーケットプレイスのあり方に関する有識者会議」 第一回議事概要を公開

フリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は、第一回「マーケットプレイスのあり方に関する有識者会議」(座長:慶應義塾大学・大学院商学研究科 准教授/ケンブリッジ大学訪問教授 梅津光弘氏)を2020年8月12日に開催いたしましたので、その概要を公開いたします。

■「マーケットプレイスのあり方に関する有識者会議」第一回 概要

  • 日時:2020年8月12日(水)15:00~17:00
  • 場所:株式会社メルカリ 東京オフィス会議室およびオンライン
  • 議題:
    1. メルカリが目指す社会、そのためのミッションと、その実現に向けて様々なステークホルダーとの間で起きている課題の共有
    2. 上記の共有内容に対して、「二次流通CtoCマーケットプレイスの果たすべき役割とは」について議論
    3. 事前に提示した論点4つへの観点をふまえて、自由討議
    • 出席者:
      • 梅津光弘委員(座長/慶應義塾大学・大学院商学研究科 准教授/ケンブリッジ大学訪問教授)
      • 磯貝友紀委員(PwC Japanグループ サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンス テクニカル・リード/ PwCあらた有限責任監査法人 パートナー)
      • 大木良子委員(法政大学 経営学部 教授)
      • 軍地彩弓委員(編集者/ファッション・クリエイティブ・ディレクター)
      • 坂井豊貴委員(慶應義塾大学 経済学部 教授)
      • ハヤカワ五味委員(株式会社ウツワ代表取締役)
      • 山口真一委員(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授)
      • 田面木宏尚委員(株式会社メルカリ 取締役 メルカリジャパンCEO)

※初回のため、今回のみ株式会社メルカリ代表取締役CEOの山田も参加
※各有識者メンバーのプロフィールにつきましては、こちらの資料でご紹介しております。

■議事概要

  • 事務局より「メルカリが目指す社会、そのためのミッションと、その実現に向けて様々ステークホルダーとの間で起きている課題」を説明を行った
  • 次に「二次流通CtoCマーケットプレイスの果たすべき役割」について、以下4つの観点を踏まえて、自由討議を行った
  • 「二次流通CtoCマーケットプレイスの果たすべき役割とは」
    1. 経済における様々な課題を解決する存在として
    2. 社会課題を解決する存在として
    3. 環境課題を解決する存在として
    4. 様々なステークホルダー(お客さま、一次流通、政府当局、投資家など)の視点から

【議事サマリ】

■マーケットプレイスの社会的な役割・価値について:

  • メルカリというマーケットプレイスの最大の社会的な役割・価値は、究極的には「資源配分の効率化(自由市場としての価値)」との意見に大きな異論はなかった。
  • 一方で、以下のような意見もあった。
    • 自由市場としての価値のみを説くだけでは、今後、社会からより広く受け入れられるのは難しいのではないか。
    • また、循環型社会/サステナビリティやダイバーシティ(人材の多様性)の実現への貢献、個のエンパワメントという点も、メルカリというマーケットプレイスが提供する役割・価値である。
    • ただし、この点については、これらの価値が資源配分の効率化(自由市場としての価値)の結果として実現するもの(したがって、資源配分の効率化という価値には劣後する)という考え方と、メルカリの創業意志から考えて、これらの役割・価値自体も、資源配分の効率化と同列に重視すべき価値である。
    • メルカリを自由に気軽に使えることの背景には、安心して使えること、自由でフェアな取引が行われる場所であるという社会的信頼感が重要であり、その点を担保する姿勢を鮮明にしていく必要がある。
    • 店頭の行列を見ると人気のある商品がわかる。メルカリを覗くと本来の価値が顕在化する(一次流通価格で販売されている価格よりもメルカリで取引されている価格が高い場合、本来そのモノには、それだけの価値があったのだということが可視化される)。

■規制すべき取引の考え方について:

    • 規制するべき取引の対象となるものや行為、及びその規制の実現方法について、お客さまに対するわかりやすさという点を踏まえて議論がなされた。
    • 一言で転売と言ってもさまざま。転売自体は悪いことではないという意見が多い一方で、社会がメルカリを転売の温床と見ている事実も踏まえ、制限すべき取引(転売を含む)の基準について議論を行った。経済学的な観点からメルカリの社会的な機能が効率的な資源配分だと捉えられるとしても、その他の価値も考慮した基準が必要であるとの意見もあった。
    • 転売について、切り口として、1) 動機が問題なのか、2) 行為が問題なのか、3) その行為の結果が問題なのか(必要な人にモノが届かなくなったのかどうか等)という3種類に分けられる。転売しているのは需要と供給をマッチさせることだが、動機や行為は需給がマッチしている限りにおいては規制される根拠はない。
    • 制限すべき取引を確定していく基準の案としては、以下が挙げられた。
      • 外部性がある財については、市場では効率的な資源配分がなされないことを踏まえて、何かしらの基準を持って規制を行うことが適正ではないか。
      • 仮にメルカリで規制したとしても、他の場所で転売が行われることになる。
      • 自由論の観点に立つと、危害原理(ある個人の自由を制限するのは、その個人の行為が他人に具体的な危害を生じさせる場面に限られるという基準)と不快原理(ある個人の自由を制限するにあたって、具体的な危害が生じていなくとも、他人に著しい不快感を及ぼす行為は制限しうるという基準)を区別する必要がある。基本的には、前者の危害原理で対応すべき。また、危害原理で考えるにあたって、現在保護されている権利の保護だけでなく、将来どのような権利が保護の対象になるかも加味した検討が必要。
      • 需給が逼迫している状況においては、上記に加えてウォンツとニーズの観点が適用できるのではないか。市場ではウォンツに該当するモノの配分はうまくいくが、ニーズに属するものの効率的な資源配分は必ずしもうまくいかない。ニーズに属するものの取引を制限する。
      • 企業として、レピュテーションリスクにかかるコスト等を合理的に勘案して取引を制限することはありうるが、それはPrinciples(原理・原則)とは呼べないのではないか。
      • 規制を判断する軸の前提として、弱い立場の人々等の利益の保護も考える必要がある。
    • 自由市場が機能するにはルールが必要。魅力的なルールの設定により多くの人がマーケットプレイスに参加し、取引することで、市場としてのメルカリの価値が高まり、ひいては社会全体に幸せをもたらす方向に進む。したがって、課題に対して、マーケットプレイスの機能を大幅に制限するのではなく、設計したルールをうまく微調整して市場機能を高める方向を目指すのがよい。
    • 外部性をメルカリで売買する人に見える化し、正の外部性を伸ばし、負の外部性を抑えるような行動を促していけるとよい。
    • 出品禁止物がユーザにとっては分かりづらく、仕組みで解決できる部分もあるのではないか。どの出品物が禁止にあたるのか、線引きをして表明していく必要があるのでは。
    • お客様が事務局に対して通報したり、出品画面上で警戒を促すようなアクションも見られる。このようなお客さまの自発的な行動も踏まえて、どのような仕組みとするかを検討するべきではないか。

■次回に向けて

  • より実態に即してマーケットプレイスの原則を議論するため、メルカリが過去に、出品を認めるかどうか検討に迷った事例を事務局で準備することとなった。
  • マーケットプレイスで生じている課題に対して、どのような対策を講じているのか事務局側で情報をまとめて提示することとなった。
    以上

■【参考】今後の活動スケジュールについて

  • 第二回 9月初旬頃(予定)
    • テーマ:原則の素案の提示、議論
  • 第三回 9月末頃(予定)
    • テーマ:原則案の提示、議論