2022.11.22
プレスリリース

メルカリ、「環境に配慮した行動の阻害及び促進要因」に関する調査を実施

〜環境問題に配慮した行動の阻害要因Top3は「何をすればよいかわからない」、「面倒臭い」、「お金がかかる」という結果に〜

メルカリ総合研究所(運営:株式会社メルカリ)は、全国の男女1,030名を対象に「環境に配慮した行動の阻害及び促進要因」に関する調査を実施しました。

2030年までに持続可能な社会を実現するための重要な指針として、気候変動への対応や循環型社会の実現など、社会課題解決に向けた取り組みが世界的に行われています。株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は2013年の創業時から、「限られた資源が大切に使われ、誰もが新たな価値を生みだせる社会」を目指し、2019年より豊かな社会を目指すために取り組むべき重点課題として「循環型社会の実現/気候変動への対応」をはじめとした5つのマテリアリティを策定しています。活動の1つとして公開した2022年度版サステナビリティレポートによると、メルカリJPとメルカリUSのお客さまが「メルカリ」で衣類を取引したことによって、2021年は約48万トンのCO2の排出を回避できたことが推計でわかりました。※1

今回「循環型社会の実現/気候変動への対応」をさらに加速すべく、特典やポイントなどのインセンティブによって環境に配慮した行動は助長されるのか、またリユースにつながる行動がより簡単に出来ればリユースを促進できるのかなど、環境に配慮した行動の阻害及び促進要因にどのようなものがあるのか調査を実施しました。

※1:メルカリのサステナビリティレポート「FY2022.6 SUSTAINABILITY REPORT」( https://merc.li/6DbRPjaxa

【調査結果サマリー】

環境問題に配慮した行動について

  • 環境問題について関心がある人は62.1%。一方で、環境問題解決のために行動している人は33.5%
  • 環境問題の解決につながる行動をしていない理由Top3は1位 「何をすればよいかわからない(36.8%)」、2位「面倒臭い(24.7%)」、3位「お金がかかる(22.2%)」
  • 61.6%が「環境に配慮した行動に対して特典やポイントなどがあれば、環境に配慮した行動をとる頻度が増える」と回答
    また、環境問題の解決につながる行動を全く行っていない人の59.9%は、「特典やポイントを付与しても環境に配慮した行動頻度が変わらない」と回答
    一方で、環境問題にとても関心はあるが、あまり行動していない人の62.5%は「特典やポイントがあれば、環境問題解決に向けた行動頻度がやや増える」と回答

リユースに関する行動について

  • 「不要品を売ること」や「リユース品を買う・利用すること」が環境問題を解決する行動だと回答した人はそれぞれ69.7%、68.3%
  • 59.9%の人が「モノのリユースに対して特典やポイントなどの仕組みがあれば、モノのリユースに繋がる行動をとる頻度が増える」と回答
  • 環境問題解決のための行動を全くとっていない人の62.0%は、特典やポイントを付与してもリユースに繋がる行動頻度が変わらないと回答
    一方で、環境問題にとても関心はあるが、あまり行動していない人の66.7%、「特典やポイントがあればリユースに繋がる行動頻度がやや増える」と回答
  • まだ使える不要品を捨てる理由として、38.7%が「売ることが面倒」と回答
  • より簡単に売れれば不要品を売りたいと回答した人は74.5%。約3割の人が売りたい理由としてが「捨てる罪悪感からの解放(37.2%)」や「地球環境にいいと思うから(32.2%)」をあげる結果に

調査概要

調査票タイトル:「環境に配慮した行動の阻害及び促進要因」に関する調査
調査時期:2022年10月26日~2022年10月28日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、20代〜60代 男女1,030名
※グラフ内の数値は小数点第二位以下四捨五入

コメント 株式会社メルカリメルカリ総合研究所研究委員 志和あかね


今回の調査で環境に配慮した行動を起こす際の障壁になっていることは「何をすればよいかわからない」という教育や啓蒙活動の重要性や、「面倒臭い」という利便性への課題、「お金がかかる」といった金銭的要因があることがわかりました。

また、環境問題やリユースに関心はあるが行動がしていない人たちに対しては、利便性の向上やインセンティブの付与によって行動が助長される示唆が得られました。まずはこれらの人たちの背中を政府や自治体だけが押すのではなく、当社のような民間企業も手を取り合って後押しすることで、日本全体の「循環型社会の実現/気候変動への対応」の加速に貢献できると考えます。

環境問題に配慮した行動について

1. 環境問題について関心がある人は62.1%。一方で、環境問題解決のために行動している人は33.5%と、関心はあるが行動していない人が多数という結果に。

2. 環境問題の解決につながる行動をしていない理由Top3は1位 「何をすればよいかわからない(36.8%)」、2位「面倒臭い(24.7%)」、3位「お金がかかる(22.2%)」。利便性や、コストが環境問題につながる行動を阻害していることが推察された。

3. 61.6%が「環境に配慮した行動に対して特典やポイントなどがあれば、環境に配慮した行動をとる頻度が増える」と回答。インセンティブによって環境問題の解決につながる行動が促進できることを示唆する結果に。

また、環境問題の解決につながる行動を全く行っていない人の59.5%は、特典やポイントを付与しても環境に配慮した行動頻度が変わらないと回答。

一方で、環境問題にとても関心はあるが、あまり行動していない人の62.5%は「特典やポイントがあれば、環境問題解決に向けた行動頻度がやや増える」と回答。環境問題への関心は高いが、積極的に行動していない人は特典やポイントがあれば、環境問題解決に向けた行動頻度が増える傾向がみられた。

リユースに関する行動について

1. 「不要品を売ること」や「リユース品を買う・利用すること」が環境問題を解決する行動だと回答した人はそれぞれ69.7%、68.3%と約7割。

2. 59.9%の人が「モノのリユースに対して特典やポイントなどの仕組みがあれば、モノのリユースに繋がる行動をとる頻度が増える」と回答。環境に配慮した行動と同様に、半数以上の人がインセンティブによって行動が促進されることが伺える。

環境問題解決のための行動を全くとっていない人の62.0%は、特典やポイントを付与してもリユースに繋がる行動頻度が変わらないと回答。

一方で、環境問題にとても関心はあるが、あまり行動していない人の66.7%は「特典やポイントがあればリユースに繋がる行動頻度がやや増える」と回答。環境問題への関心は高いが、積極的に行動していない人は、環境問題と同様、特典やポイントがあれば、リユースにつながる行動頻度が増える傾向がみられた。

3. まだ使える不要品を捨てる理由として、38.7%が「売ることが面倒」と回答。

4. より簡単に売れれば不要品を売りたいと回答した人は74.5%。さらに売りたい理由として約3割の人が「捨てる罪悪感からの解放(37.2%)」や「地球環境にいいと思うから(32.2%)」という結果になり、“もったいない精神”や環境視点からも不要品を売りたい需要があることが伺えた。