〜「メルカリ」でのリユースにより回避した衣類廃棄量(重量)は
日本の衣類廃棄量の7.7%に相当
年間約69万トンの温室効果ガス削減に貢献~
株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は、サーキュラーエコノミーの実現に向けて2025年度に取り組んだ活動とその結果をまとめた「FY2025.6 Impact Report」(インパクトレポート、以下「Impact Report」)を公開しましたので、お知らせいたします。
https://pj.mercari.com/impact-report/FY2025_6_ImpactReport_JP.pdf
メルカリは、事業を通じて環境や社会に貢献する「プラネット・ポジティブ」を追求することで、物理的なモノやお金に限らずあらゆる価値がなめらかに循環するサーキュラーエコノミーの実現を目指し、さまざまな取り組みを実施しています。また、2020年よりこうした活動内容をまとめたレポートを発行しています。
「FY2025.6 Impact Report」のハイライト
事業を通じて生まれたポジティブインパクト(削減貢献量)
新しい製品を作るには、原材料の採取から廃棄に至るまで、多くの環境負荷が発生します。メルカリでは、中古品を新品の代替として活用することで、この環境負荷を抑えられると考えています。
そこで、「メルカリ」での取引によって新品取引がどれくらい抑制され、社会全体の環境負荷をどれくらい削減できたのかを、温室効果ガス(greenhouse gas, GHG)の「削減貢献量」として算出しました。
「メルカリ」での取引を通じて生まれた温室効果ガスの削減貢献量は、算定対象カテゴリーで日米合わせて年間約69万トン※1,2でした。
事業の成長を通じてリユースを推進することで、限りある資源が大切に使われるサーキュラーエコノミーの実現に貢献します。
※1:対象カテゴリーは「衣類」、「電子機器」、「メディア(本、CD、DVD等)」、「バッグ」、「靴(昨年までのスニーカーに他のカテゴリーの靴も追加)」、「洗濯機(本年より追加)」となります。
※2:2024年4月-2025年3月における日本版メルカリとUS版メルカリの当該カテゴリーで取引完了となった商品が対象
※3:ドーム1杯分の二酸化炭素:約2,436t-CO2(東京ドームの容積:124万m3=124万kL、1mol=22.4L=44g-CO2, 出典:東京ドーム)
※4:林野庁HP「森林はどのぐらいの量の二酸化炭素を吸収しているの?」より
※5:国土交通省HP「運輸部門における二酸化炭素排出量」より
〜「メルカリ」でのリユースにより回避した衣類廃棄量(重量)は日本の衣類廃棄量の7.7%に相当〜
日本の「メルカリ」で不要品が出品されたことで回避できた衣類廃棄量(重量)は約4.3万トンでした。これは日本の年間衣類廃棄量の約7.7%に相当します。
また、「メルカリ」で衣類を1着取引することで、平均約9.6kgの温室効果ガスの排出を回避できます。これは、家庭用のエアコン使用時間約27時間分、ペットボトル製造の約80本分と同等です。
さらに新品のみ使用する場合と比較して衣類の平均使用年数は3.2年増加します。
このような削減効果は、一人ひとりの行動によって生み出されています。
メルカリが2025年6月に実施した調査※6では、まだ使えるものの不要になったファッションアイテムが出たときの行動として、メルカリ非利用者の49.4%が「ごみとして処分」を選択すると回答しました。一方で、メルカリ利用者では、「ごみとして処分」を選択する割合が34.0%に留まっています。
さらに、「ごみとして処分」ではなく、「売る」「譲る」「寄付する」といったリユース行動を選択した人の割合で比較すると、メルカリ利用者は66.0%となり、メルカリ非利用者(50.6%)より15.4ポイント高い結果となりました。
このことから、メルカリが「捨てる」をへらすと同時に、リユース行動を後押ししていることがわかります。
一人ひとりが「メルカリ」で取引することで「捨てる」をへらし、限りある資源が大切に使われるサーキュラーエコノミーの実現につながります。
※6:インターネット調査結果(調査対象:全国 、20歳〜69歳、男女1,250人、対象期間:2025年6月27〜28日)
※7: 家庭のエアコン使用1時間あたり 0.36kg/h 環境省「デコ活データベース」より:https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/decokatsu_db/
※8:ペットボトル(500ml)を製造し、廃棄・リサイクルするのにかかる排出量0.119kg/本 環境省「リユース可能な飲料容器およびマイカップ・マイボトルの使用に係る 環境負荷分析について」P.17より:https://www.env.go.jp/recycle/yoki/c_3_report/pdf/h23_lca_01.pdf
AI-Native Companyへ
メルカリは、「AI-Native Company」への進化として、プロダクト開発からマーケティング、カスタマーサポートに至るあらゆる事業プロセスにAIを実装し、抜本的な生産性向上と、お客さま一人ひとりに最適化された新しい購入体験の創出を目指します。
メルカリでは、2017年のAI専門チームの立ち上げを皮切りに、プロダクトの改善やUX向上に向けたAI技術の導入を積極的に進めてきました。
また、国内外からAIエンジニアの採用を意欲的に進め、プロダクトにおける出品体験や不正対策など主要分野からAI技術を取り入れてきました。
2021年には、Fintech領域において業界初となるメルカリ独自の「AI与信」を開始し、それ以降も、AI/LLMを活用したプロダクト改善が進み、AIが事業成長に貢献してきています。
今年度は、さらに大幅なAIの利活用に舵を切るために、100名規模のAI Task Forceを発足させました。また、ホーム画面の刷新や、AIを活用した新機能の導入により、誰でもカンタンに、ここでしか得られないモノに出会えるマーケットプレイスの実現を目指しています。
※新年度のテーマは「Back to Startup」と「AI-Native」。12周年を迎えたメルカリが目指すこれからの姿:https://careers.mercari.com/mercan/articles/53674/
メルカリが本気で始めた「AI-Native」化。100名規模のタスクフォースが立ち上がるまで:https://careers.mercari.com/mercan/articles/53708/
メルカリ、「AI出品サポート」の提供を開始。出品体験をさらに簡単にアップデート:https://about.mercari.com/press/news/articles/20240910_aisupport/
安心・安全への取り組み強化
正しくご利用いただいているお客さまが安心して好きなことや、やりたいことを追求できる。
そのような環境を構築することこそが、私たちのミッション実現の土台であると考えています。
メルカリは、「安全であること(Safe)」「信頼できること(Trustworthy)」「人道的であること(Humane)」の3つを柱にした「マーケットプレイスの基本原則」を外部有識者との議論を経て定めています。
私たちはこれらの考えを大切にし、誰もが安心して参加できる、多様で自由なマーケットプレイスを創っていきます。
※マーケットプレイスの基本原則:https://about.mercari.com/principles/
しかし、その自由は誰もが安心して参加できる「信頼」という土台があって初めて成り立ちます。
社会全体で詐欺犯罪が増加・巧妙化するなか、月間2,300万人が利用するマーケットプレイスとしての社会的責任は、ますます大きくなっていると認識しています。この状況を重く受け止め、私たちはこれまでの対策をさらに強化し、お客さまが安心して価値の交換を楽しめる、信頼されるマーケットプレイスであり続けるために、投資を続けていくことを改めて決意しました。
メルカリが最も重視する「信頼」を基盤としたマーケットプレイスであり続けるため、私たちは改めてお客さまと以下の2つをお約束します。
- 不正利用者の「徹底的な排除」
不正をリアルタイムで検知・排除する仕組みを強化し、安全なマーケットプレイスを維持します。 - お客さまの「徹底的な救済」
万が一被害にあわれた場合でも、適切な対応をお約束し、お客さまを徹底的にサポートします。
※メルカリ、安心安全に関する新たな2つの約束と3つの取り組みを公開:https://about.mercari.com/press/news/articles/20250521_anshinanzen/
その他の取り組み
「メルカリ」を通じた個人のエンパワーメント
〜メルカリ利用者の約2人に1人が「メルカリを利用することで、環境問題への関心を持つきっかけになった」と回答〜
メルカリが2025年6月に実施した調査※6では、メルカリ利用者の約2人に1人(52.9%)が、「メルカリ」を利用することで、「環境問題への関心を持つきっかけになった」と回答しており、「メルカリ」の利用が単なる消費行動に留まらず、利用者の環境への意識を高めるきっかけとなっていることを示しています。
さらに、メルカリ利用者の約4人に1人(22.1%)が、中古品の購入を通じて「欲しい物を探すときに、中古品から探すようになった」と回答し、メルカリが中古品を当たり前の選択肢とする、新たな消費行動を生み出していることが分かります。
世界中の多様なタレントの可能性を解き放つ組織の体現
メルカリではミッション達成において、多様性こそイノベーションの源泉であり、Inclusion & Diversityが欠かせないと考えています。
FY2025.6においては、管理職における女性比率、特に取締役における女性比率が加速しました。また、男女間賃金格差の「説明できない格差」は定期的なモニタリングとアクションの継続により、1.4%まで縮小しました。
今後もメルカリは、事業や企業活動を通じて、限られた資源が大切に使われ、あらゆる人が可能性を発揮できる社会の実現に貢献してまいります。
【メルカリグループのサステナビリティ戦略】
メルカリは、事業を通じて環境や社会に貢献する「プラネット・ポジティブ」を追求することで、あらゆる価値がなめらかに循環するサーキュラーエコノミーの実現を目指しています。
2025年にメルカリの事業を通じて生まれた削減貢献量(ポジティブインパクト)の算出を行った結果、日米合計で年間約69万トンの温室効果ガスの排出を回避できることがわかりました。また、「メルカリ」で不要品が出品されたことで回避できた衣類廃棄量(重量)は日本だけでも約4.3万トンでした。これは日本の年間衣類廃棄量の約7.7%に相当します。
今後もメルカリは、さまざまな取り組みを通じてリユースを推進し「捨てる」をへらすことで、サーキュラーエコノミーの実現に貢献します。
https://about.mercari.com/sustainability/