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メルカリ、英ブリストル大学、東北大学との 共同研究成果を国際会議で発表 〜ネットワーク解析を用いた不正取引検出〜

株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は、増田直紀上級講師(英ブリストル大学)、小舘俊(東北大学)と共同で「ネットワーク解析」と呼ばれるデータ解析方法を用いて、不正取引検出の研究を実施し、2019年5月に開催されたネットワーク科学の主要な国際会議である「NetSci 2019」にて研究成果を発表しました。

■研究の背景
メルカリでは、AIを活用した利用規約違反の商品・取引を自動検知する監視システムを導入し、さらにカスタマーサービスによる目視により出品や取引を常時監視することで、偽装品や盗品、その他の出品禁止物の排除に努めております。しかし、商品タイトル、商品説明文、商品画像などについては、お客さまが自由に設定可能なため、出品された商品の情報のみから全ての不正取引を検出するのは難しいのが実情です。そこで本研究では、ネットワーク科学の第一人者である英ブリストル大学増田直紀上級講師のチームと共同で、ネットワーク解析の手法を用いて、不正取引を行ったユーザの検出を試みました。

■研究の成果
半年間の分析の結果、高い精度(※)で、与えられたユーザが不正取引ユーザであるか一般ユーザであるかを分類することができました。特に、テキストや画像の情報を使わなかったにもかかわらず、不正取引をしているユーザを抽出することができました。

不正取引を行っているユーザの周りのネットワーク(取引関係)は、通常の取引を行っているユーザの周りのネットワークとは異なっている場合が多いという仮説を立てました。そして個々のユーザの周りのネットワークから12個の特徴量を計算し、これらの特徴量をもとに機械学習を行いました。その結果、ネットワーク上でユーザに隣接する相手ユーザとの平均取引回数や他のいくつかの特徴量は、一般ユーザと不正取引を行っているユーザの間で値が異なる傾向があり、それらの特徴量を用いた機械学習モデルは不正取引ユーザの同定に有効であることが判明しました。

今後、この研究成果を通じて、より安心・安全なサービスを提供することを検討し、ミッションである世界的なマーケットプレイスの実現を目指します。

※誤検出の少なさと見逃しの少なさとのバランスを示す指標であるReceiver operating characteristic AUC, precision recall AUC ともに 0.94-0.99。

論文は下記にて公開されています。
https://arxiv.org/abs/1906.07974

■ネットワーク科学とは
ユーザとユーザの取引関係はネットワークとして表すことができます。同様に、他の人間関係、経済現象、インターネット、交通網、生態系、遺伝子と遺伝子の関係など、様々な現象やデータはネットワークという共通言語で表すことができます。ネットワーク科学は、「つながりの科学」であり、ネットワークとして表されるデータから有用な情報を引き出したり、社会や科学などにその知見を応用することを目指す研究分野です。

■英ブリストル大学 増田直紀上級講師について
2006年東京大学大学院情報理工学系研究科講師、2008年同准教授。2014年より現職。専門はネットワーク科学、数理生物学 (www.naokimasuda.net)

■東北大学 小舘俊について
東北大学大学院情報科学研究科在籍(博士後期課程3年)。2018年9月から2019年3月まで、英ブリストル大学に留学

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