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「フリマアプリ利用者における消費行動の変化」に関する実態・意識調査

フリマアプリによる周辺サービス業界への経済効果は最大年間約752億円

株式会社メルカリは、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の山本晶准教授監修の下、全国のフリマアプリ利用者1,032名を対象に、フリマアプリの出現がもたらした消費行動の変化と周辺サービス業界への影響を調査すべく、「フリマアプリ利用者における消費行動の変化」に関する実態・意識調査を実施しました。

経済産業省が今年4月に発表した「平成29年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によると、2017年のフリマアプリ市場規模は4,835億円、前年比58.4%の拡大、「フリマアプリに端を発し、リユース市場が活性化されるとすれば、循環型社会の形成促進の観点で望ましいと思われる」と結ばれています。

今回、「新たな価値を生みだすマーケットプレイス」の提供を目指すメルカリでは、フリマアプリの出現が消費者行動や他業界にもたらした変化について、その実態を調査いたしました。

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【調査結果サマリー】
①フリマアプリの利用により利用頻度が増えたお店やサービスについて聞いたところ、43.9%が商品発送の目的で「郵便局」の利用が増えたと回答。次いで39.9%が「コンビニ」利用が増加し、33.3%が包装・梱包資材購入目的で「100円均一ショップ」の利用が増加

②お店やサービスの具体的な利用頻度の多寡をフリマアプリ利用前後で比較すると、年間の利用頻度の変化が最も大きかったのが「郵便局」で1.8回増、次いで「宅配便営業所(クロネコヤマトなど)」と「クリーニング」が1.6回増加

③フリマアプリ利用により、お店やサービスの利用金額に変化があったのか聞いたところ、1人当たり年間平均で利用金額が合計約4,143円増加。中でも、「クリーニング」の利用金額変化が最も大きく683円、続いて「洋服のお直し」が538円、「ホームセンター」がハンドメイド・DIY資材購入目的で533円増加。

④フリマアプリ利用者の42.5%が「修理が必要だがまだ使えるモノを修理して(フリマアプリに)出品してみたい」という意向を持っていることがわかった。年代別にみると、20代の51.9%が同様の利用意向を持っており、次いで、30代が43.4%、40代が39.1%であることがわかりました。

⑤フリマアプリ利用前後での利用頻度・金額変化から算出したフリマアプリによる周辺サービス市場への経済効果(※1)は最大年間約752億円
※1「経済効果」は、クリーニング店の洗剤や時計の部品などの「波及効果」に関する数値は含まず、「直接効果」のみで算出した「需要創出効果」を指します。

上記のことから、フリマアプリ利用者は、その利用に必要な発送や梱包、モノのリユースに関連したリペア(修繕)やクリーニングなどのお店やサービスの利用頻度、利用金額がフリマアプリ利用前と比較して増加しており、フリマアプリ利用による新たな消費行動が他の周辺サービス市場に影響している実態がわかりました。

【調査監修:慶應義塾大学 准教授 山本晶 プロフィール】

1996年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。外資系広告代理店勤務を経て、2001年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。2004年同大学院博士課程修了。博士(経済学)。東京大学大学院助手、成蹊大学経済学部専任講師および准教授を経て、2014年4月より慶應義塾大学大学院経営管理研究科准教授。専門はマーケティングで、主に対人影響の研究に従事。日本マーケティング・サイエンス学会、日本消費者行動研究学会(幹事)、日本マーケティング学会(理事)、日本商業学会、INFORMS、AAAI、AMAの各会員。 主著に『キーパーソン・マーケティング: なぜ、あの人のクチコミは影響力があるのか』(東洋経済新報社、2014年)。

【コメント】
フリマアプリの登場は、消費者の行動に大きな変化をもたらしています。新品にこだわらずに中古品を購入する、不要になったら売ることを前提にモノを買う、などはその一例です。今回の調査では、その変化が生活者の買い物行動やフリマアプリ上の出品行動や購買行動だけでなく、周辺サービスの利用にも及んでいることが明らかになりました。
フリマアプリ上で取引が増加するということは、個人間の荷物の配送が増えるということです。調査結果で包装資材の購入や配送サービスの利用が増加していたことは、フリマアプリの普及の当然の帰結といえます。また、今回の調査では、修理やクリーニングといったリペア・サービスの利用頻度や金額が増加していました。調査では、「モノを大事にするようになった」、「リサイクルを意識するようになった」という回答が数多く寄せられていました。不要になったモノを捨てるのではなく出品する、その際にリペアによって修復する、ということは、モノを大事にする価値観が生活者の間に広がり、循環型社会が実現しつつあることを示しています。
商品には使用価値と交換価値があります。従来、リペアは購入者の使用価値を高める行為でしたが、フリマアプリの登場後は、再販時の交換価値を高めるという新たな用途が生まれています。実際、多くの利用者は早期の取引成立や高価格での取引のためにリペアを行っていました。フリマアプリの登場は、リペアなど周辺市場に新たな需要を創出し、経済的価値をもたらしていると考えられます。

【調査概要】
調査時期 :2018年7月6日(金)~7日(土)
調査方法 :インターネット調査
調査対象 :全国、20~59歳、男女1,032名
       (フリマアプリ利用者1,032名)

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「フリマアプリ利用者における消費行動の変化」に関する実態・意識調査 調査結果

①フリマアプリの利用前後で利用頻度が増えたお店やサービス
フリマアプリの利用により利用頻度が増えたお店やサービスについて聞いたところ、「特にない」と回答した29.6%を除く、フリマアプリ利用者の70.4%がお店やサービスの利用頻度が増加。なかでも43.9%が商品発送の目的で「郵便局」の利用が増えたと回答。次いで39.9%が「コンビニ」利用が増加し、33.3%が包装・梱包資材購入目的で「100円均一ショップ」の利用が増加。配送や梱包資材などの消費に最も大きな影響を与えていることが明らかとなりました。

②利用頻度が増えたお店やサービスの具体的回数
お店やサービスの具体的な利用頻度の多寡をフリマアプリ利用前後で比較すると、年間の利用頻度の変化が最も大きかったのが「郵便局」で1.8回増、次いで「宅配便営業所(クロネコヤマトなど)」と「クリーニング」が1.6回増えていることがわかりました。そのほか、「クリーニング」の利用頻度が1.6回、靴・カバン・時計の修理や洋服のお直し、家電などの「修理サービス」(※2)の利用頻度も平均1.1回増えていることから、モノの「リユース」に関するサービスの利用頻度が増加していることが明らかになりました。

※2「修理サービス」の利用頻度では、「靴・カバン・時計の修理」、「洋服のお直し」、「家電修理(スマートフォン含む)」の3つから平均を算出しました。

③利用頻度が増えたお店やサービスの具体的金額
お店やサービスでの利用金額をフリマアプリ利用前後で比較すると、1人当たり年間平均で約4,143円の消費増加という結果に。中でも、「クリーニング」の利用金額変化が最も大きく683円、次いで「洋服のお直し」が538円、「ホームセンター」がハンドメイド・DIY資材購入目的で533円増えていることがわかりました。利用・購入する商品やサービスの値段に差額が左右されるものの、「リユース」に関する利用金額が増加している傾向が明らかとなりました。


④ リペア(修繕)サービスの利用意向
フリマアプリ利用者の42.5%が「修理が必要だがまだ使えるモノを修理して(フリマアプリに)出品してみたい」という意向を持っていることがわりました。

年代別に比較すると、20代は修理して出品してみたい意向が51.9%と過半数を超え、次いで、30代が43.4%、40代が39.1%であることがわかりました。前回調査(※3)から、若者は中古品への抵抗が薄れてきていることがわかったりましたが、その傾向はリペア意向にも現れており、若年層になるほど「修理してでも出品したい」というリペア意識が高まっている傾向も明らかとなりました。
※3「フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」に関する意識調査

また、利用意向の理由として最も多かった回答は「修理した方が高く売れるから」が65.1%、次いで「修理した方が買った人が喜ぶと思うから」が36.7%、「修理した方が早く売れるから」が28.9%という結果になり、出品物への付加価値提供というモチベーションのみならず、心情的理由が利用意向の上位に入っていることがわかりました。

⑤フリマアプリによる周辺サービス市場への経済効果
本調査で判明した20~50代の年代別フリマアプリ利用率と総務省統計局が2018年6月に発表した「人口推計—平成30年6月報—」による20~50代年代別人口から算出したフリマアプリ利用人口は推計で1,814万人という結果になりました。
これに、前述の年間1人当たり増加した消費額約4,143円を用いてフリマアプリによる経済効果を推計したところ、周辺サービスへの潜在的な経済効果は最大で年間約752億円であることがわかりました。

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