2018.11.27
プレスリリース

mercari R4D×JAXA、社会課題解決型の新規事業創出に向けたパートナーシップを締結 〜機械学習やAIなどのテクノロジーと、宇宙技術を掛け合わせた研究開発を開始〜

株式会社メルカリは、自社研究開発組織「mercari R4D」において、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)の共創型研究開発プログラム「宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC:ジェイ・スパーク)」の枠組み上で、社会課題を解決する新規事業の創出に向けた活動を開始いたします。

「mercari R4D」は、2018年7月31日に経済産業省の「平成30年度政府衛星データのオープン&フリー化及びデータ利用環境整備事業」の核となるアライアンス「xData Alliance」に参画し、衛星データ利用のビジネス化を図る社会実装に向けた、宇宙分野の研究開発およびテクノロジー開発を推進しております。

今回、「mercari R4D」とJAXAがパートナーシップを結び、「J-SPARC」において事業コンセプト共創活動を開始することで、社会課題を解決する新規事業の創出に向け、これまで人工衛星画像から得ることのできなかった物理量をも自動認識可能な、解析アルゴリズムの開発や検証の取り組みを行います。

衛星データは、推定するパラメータが非常に多く、高度な解析技術が必要です。「mercari R4D」では、メルカリの強みであるコンピュータービジョン(画像解析)やML(機械学習)、AI(人工知能)といったテクノロジーを応用することで、衛星データの新たな解析手法の開発を目指します。具体的には、衛星データを利用し植生や土壌などの地表面を検証することで、変化量や効果量を数値化する技術(メルカリ独自特許出願中)を研究し、テクノロジーの強化を図ります。これにより、例えば環境、農業、そして防災分野等で低コストな技術活用が可能になります。

「mercari R4D」では、今後も宇宙事業や、AI、XR(AR、VR、MR)、デザイン、IoTなど、広く研究開発を進め、先進テクノロジーへの積極的・永続的な投資を続けてまいります。

■ mercari R4Dとは
「mercari R4D(アールフォーディー)」は2017年12月に設立した社会実装を目的とした研究開発組織です。R4Dは、研究(Research)と4つのD、設計(Design)・開発(Development)・実装(Deployment)・破壊(Disruption)を意味し、スピーディーな研究開発と社会実装を目的としています。
外部の企業・教育機関など共同研究パートナーとの基礎・応用研究、R4Dによる研究開発・実装、メルカリグループでの事業化と、それぞれの組織の強みを活かし、スピーディーな研究開発と社会実装を目指しています。現在は共同研究パートナーやR4D独自でXR(AR、VR、MR)、量子コンピューティング、ブロックチェーンなどの研究を実施しています。
R4Dブログ:https://r4d.mercari.com/

■ J-SPARCとは
J-SPARC(JAXA Space Innovation through Partnership and Co-creation)は、宇宙ビジネスを目指す民間事業者等とJAXAとの対話から始まり、事業化に向けた双方のコミットメントを得て、共同で事業コンセプト検討や出口志向の技術開発・実証等を行い、新たな発想の宇宙関連事業の創出を目指す新しい共創型研究開発プログラムです。
JAXAは、宇宙機、宇宙環境や地球観測衛星データの利用機会に加え、これまで培ってきた技術力、経験、多様な国内外ネットワーク等を総動員した技術開発・実証を先導いたします。(役割分担に基づく技術開発・技術実証、エンジニア・研究者等の人的リソースや宇宙機・設備・データ・ツール等のアセット提供等)
http://aerospacebiz.jaxa.jp/solution/j-sparc/